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GREENのある暮らし 最終回(第4回)グリーンも私も元気に暮らそう

2020年10月31日

今月も残すところあと1日。11月に入ると一気に秋も深まりますね。
「グリーンのある暮らし」最終回の今回は“グリーンを育てていく中でやりがちな間違い・見過ごされやすいポイント”を4つ取り上げて、Q&A方式でお答えしていきたいと思います。
“ちゃんとお世話しているのに何でうちのグリーンは元気がないの?”とか、“やっぱりグリーンを育てるのは難しいことなの?”など、ちょっと心がめげそうになっている方に読んでいただけたらなと思っています。もしかしたら、ちょっとした思い込みや勘違いがお家のグリーンに負担をかけているのかもしれません。もちろんこれからグリーンを育てようと思っている方や問題なく育てていらっしゃる方にも、お役に立てる情報が書いてあるのではないかなと思いますので、よろしかったら読んでみてください(^-^)

Q.1「お水を忘れずあげているのに何で元気がないの?」

A.1 それはお水のあげすぎかも
まず意外と多いのが、「お水は忘れず毎日あげて大切に育てているのに、どんどん元気が無くなっていく」というパターンです。これは、「お水は毎日あげなくては」という思い込みによる「お水のあげ過ぎ」が原因かもしれません。
お家で育てるグリーンは毎日水やりをするとあげ過ぎになってしまうことがほとんどなので、「水やりは土が乾いてから」を目安にすると良いと思います。そして、お水をあげる時はたっぷりと。ちょこちょこあげはNGです。

土が乾いたら鉢底から水が出てくるくらいたっぷりと。受け皿にたまったお水は必ず捨ててくださいね
鉢カバーに入れている場合は、その植物の適量のお水の量をペットボトルなどを使ってわかっていると、鉢カバーで見えなくても安心です
土が常にジメジメ湿っている状態は植物にとってあまり良い状態ではありません。メリハリが大事
かわいがり過ぎて枯らしてしまう人もいます。「ちょっとほうっておく」くらいの方が植物にはちょうど良いのかも

Q.2「お店からお家へ来たとたん日に日に元気が無くなってきた」

この経験ありませんか?例えば、お店であんなに迷って、元気なものを選んで買ってきたはずなのに、なぜ葉のハリ・ツヤが無くなってゆく⁇とか。結構ショックですよね。私はこれが何回か続き、「私には植物を育てる才能はない」と卑屈になってしまった経験があります。
でも、元気がなくなったことにはちゃんと理由があるんです。

A.2 “環境の変化に耐えられなかったから”
それは、環境の変化に耐えられなかったことが原因かもしれません。お店に並んでいる植物は、店員さんがマメにチェックをし、その植物にとって完璧に近い環境を用意して育てています。植物自体も理想の状態でいれたわけです。
でも、それが突然全く違う環境になり、しかも急に寒いところに置かれてしまった場合、植物も「えっ⁇」と混乱してしまうのです。場合によっては、身を守るために(幹に生きていく力を蓄えるため)葉を落とすこともあります。

“買ってきた直後は日当たりの良い場所へ置く”
環境の変化で受けるショックを最小限にするするためにも、買ってきた直後は日当たりの良い場所に置いて、お家に慣らしてあげる事が必要です。もし、本当に置きたいと思っている場所が日当たりの悪い場所だったとしても、最初は日当たりの良い場所へ。様子を見ながら徐々に移動させていきましょう(^-^)

植物がお家に慣れるまでは日当たりの良い場所へ。お家へ持ち帰った直後は気温の低い所へは置かないようにしましょう
もし葉が落ちても、日当たりの良い場所に置いて1~2週間に1回程度の水やりを続けていれば、翌年春以降には目が出てくることが多いです

Q.3「エアプランツはお水をあげる必要がないから放置したままでOK?」

すっかりおなじみになったエアプランツ。チランジアという名称です。土を必要としないので「水も必要ない」と思っている人も多いのでは?

A.3 “実はお水が大好き”
水をあげなくていいと誤解されがちですが、実はお水が大好きな性質なのです。原生地では、日中は太陽の光を浴び、日が沈むと周りに立ち込んでくる霧を体全体で浴びて水分を吸収します。お家で育てる場合は、週に数回はしっかり霧吹きしましょう♪ほったらかしし過ぎると、知らない間にミイラみたいになっちゃいますよ。

“乾燥し過ぎたら”
「ソーキング」といって、水を張ったバケツにボチャン!と浸す方法。水に浸して30分ほど置きます。その後しっかりと水けを切って自然乾燥させます。

<ソーキング>このように水に浸して、このあと自然乾燥させます
霧吹きでこまめに水分を与えましょう
カゴに入れてハンギング。周りが土で汚れる心配がありません
こんな容器に入れて吊り下げても。素敵ですね

Q.4「日光・お水・あと一つ必要なのは?」

元気なグリーンを育てるのに、太陽の光とお水は絶対に必要ですよね。でもあともう一つ、大切なことがあるんです。

A.4 それは「風通し」
太陽の光やお水に比べるとインパクトが薄いですね(;^ω^)。そのせいか見過ごされがちなのですが、風通しはインドアグリーンを上手く育てていく上で押さえておきたいポイントなんですよ。

“風通し=換気=空気の流れ”
風通しを良くするというのは、“換気をする”・“新鮮な空気を取り込む”ということでもあります。自然に外で育っていれば、空気は常に動いているので気にしなくても良いのですが、インドアグリーンの場合は意識して換気をし、新鮮な空気を取り込むことが必要です。

風通しといってもエアコンの風には要注意!エアコンの風には直接当たらないようにしましょう
窓が開けられないお部屋の場合は小型のサーキュレーターを使うなどしても良いと思います

「風通しの役割」

  1. 水やりの後に土を乾かす
    このブログの最初の項目「お水のあげ過ぎ」の所でもお話しましたが、土がずっと湿っている状態は植物には良くありません。土が蒸れて、根腐れを起こしてしまう可能性もあります。1日15~30分ほどで良いので、窓を開けて風を通してあげましょう。
  2. 病気やカビを防ぐ
    濡れた洗濯物を放置すると菌が繁殖しやすいのと同じで、空気が滞っている部屋に置いてある植物は葉が黄色っぽくなり病気になってしまったり、土の中で菌が繁殖したりします。
    風通しを良くする事で病気を防いだり、菌が繁殖するのを予防できます。
  3. 光合成に必要な二酸化炭素を届ける
    空気がうごかないと、葉の周りは二酸化炭素の少ない空気が溜まっていることになり、上手く光合成ができなくなってしまいます。24時間締め切った状態にせず、空気の入れ替えをしましょう。

以上、インドアグリーンを育てるときにやりがちな間違いや、見過ごされやすいポイントを4つお届け致しましたが、いかがでしたでしょうか。私は過去、次々と植物を枯らしてしまった経験があるのですが、思い返せばこの4つのポイントを知らなかったので、完全に無視していたんです(T_T)。せっかくお気に入りを見つけて買ってきたとしても、次々と元気が無くなっては、育てる自信もなくなってきますよね。お家のグリーンが「なんとなく元気がないな、どうしたのかな」と思った時、今回の内容が少しでもお役に立てたらうれしいです。

耐陰性のあるグリーンでもたまに日の光に当ててあげましょう
新鮮な風と日の光を浴びて病気を予防。お水をあげたついでに、こんな風にまとめて日光浴させても良いですね。
乾燥が気になる時は葉水(霧吹きで葉に水をかけること)をすると、葉ダニなど乾燥を好む害虫の予防にもなります


今年はコロナの影響で生活に様々な変化があり、今まで感じたことのない思いを抱いて日々を過ごしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。人と触れ合う時間がとりづらい今、自分で自分の気持ちを上向きにしていったり、立て直していくことが少なからず必要になっています。
グリーンは何かものを言うことはしませんが、こちらが手をかければゆっくりとですが反応を返してくれます。朝、バルコニーの植物を見て「今日は寒いね」と呟いたり、キッチンで洗い物をしながら「お水はまだあげなくていいかな」と様子を見たり、子どもから「オリーブに実がなってるよ」と教えてもらって、「イェーイ!」と盛り上がったり。
グリーンとのこんなコミュニケーションは、私たちの暮らしの中にここち良さや小さな発見、気持ちを切り替えるちょっとしたきっかけを与えてくれるのではないでしょうか。

4回に渡り「グリーンのある暮らし」の連載をしてまいりました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。もしご興味ありましたら、1回目~3回目のブログも覗いてみてくださいね。グリーンとの生活が楽しくHAPPYなものになりますように。


>GREENのある暮らし(第1回)グリーンの持つ“ゆらぎ”と“癒しの効果”のお話

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>GREENのある暮らし(第3回)ふと目にした時の小さな幸せ