【25・その④】本当に好きなものを選び、大切にしていくこと/武相荘(敷地内・お庭など)
いいもの探し【25・その④】武相荘(敷地内・お庭)
薄暗く、ひんやりとした母屋を出ると、初夏の暑さがちょうどいい心地良さ。
さて、ぐるりと周りを見渡してみると、建物を含めたその一角だけが、かつての武蔵野の風景をそのまま残しています。
四季折々の花が咲くお庭と敷地内を散策してみることにしました。
散策路は緩やかな斜面を囲むように作られていて、腰高の藪が茂っています。
ふと右手を見ると、木々の間に茅葺き屋根の母屋が見え隠れしていて、次郎さんと正子さんが暮らしていた時代にスポンと入り込んだような不思議な気分になりました。
ぶらぶらとお庭を歩いていたら、一回りして正門に出ました。
写真の瓦門は、正子さんが気に入って移築したものだそうです。立派な門!
茅葺きの母屋とその周辺の自然を目の前にしていると、豊かな暮らしとは、贅沢な暮らしとは何なのかなぁと思い回していました。
実際に目にした武相荘での暮らしは、私が想像していたよりシンプルで、根気がいるものであり、自分たちの理想とする暮らしを維持するために常に手を掛け、努力されていたのではないか、と感じました。例えれば、動物が寝心地の良い自分の住処を作るために、せっせと巣作りしているような、そんな本能に近いイメージでしょうか。
白洲次郎・正子さんは、家やその周辺を、自分たちの住みよい場所にするための工夫を楽しみながらも、人間らしく生きていく事に尊さを感じて暮らしていたのではないかなと、武相荘を訪れてみて思いました。
庭へ出れば四季折々の花が咲き、鳥の鳴き声が聞こえ、春にはタケノコも生えてくる。
日本人にとって かつて日常であった、今では非日常の生活がありのまま、ご夫婦の美学と共に武相荘には残っています。
【お店情報】
旧白洲邸 武相荘(ぶあいそう)
〒195-0053 東京都町田市能ヶ谷7丁目3番2号
公式ホームページ(リンク)
【いいもの探し】ライファ大塚では、お客様だけでなく私たち自身も心豊かな暮らしを送るために、常に「良質なもの」(商品、サービス、お店、建物、アイデア、…etc.)を探すアンテナを張っていたいと考えています。リフォームに直接関係あるもの、ないものに関わらず「これ、いいね」と思うもの。もし見つけたらぜひ皆さんにも紹介したい!仕事の合間を縫って、社内でも探求心の強いケイコ、コジマのコンビが事務所を飛び出し、ゆるくブログでレポートします。
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